第272章ウィットモアさん、お別れください

セリーナがオフィスに足を踏み入れると同時に、応接エリアのソファから一人の男が立ち上がり、手を差し出してきた。「ロスウェルさん、こんにちは。ロック・グループ監査部長のハワード・オーウェンズと申します」

セリーナは丁寧な動作でその手を握り返した。「セリーナ・ロスウェルです。どうぞ、お掛けください」

ハワードは頷き、再びソファに腰を下ろした。

セリーナは昨夜見つけ出した書類をバッグから取り出し、彼に手渡した。

書類にざっと目を通すと、ハワードは尋ねた。「ロスウェルさん、こちらとしてはどのように対処すべきとお考えですか?」

セリーナは一瞬、虚を突かれた。ハワードの噂は以前から耳にしていた。ロ...

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